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目的紹介
機能紹介
プロジェクトの狙い
- uroboros projectは、今までロボット導入ができていない分野にもロボット導入を促進することを目的とし、従来のロボット開発方法を革新する為に生まれました。uroboros projectが対象とするロボットは、自在にモノをハンドリングできるアームを備えたロボットです。任意のアームにエンドエフェクタ(ツールチェンジャ・ハンド)、センサ(カメラ・力覚センサ)、搬送装置(移動ロボット・スライダ・ベルトコンベア)を簡単に組み合わせてできる新しいロボット開発方法を提供します
- 本プロジェクトは、主に下記の方々の役に立つことを目指しています(詳しくは動画参照)
- ロボット向けのソフトウェアを開発する方(ソフトウェアベンダー・AIベンチャー等)
- 顧客要望に合わせロボットシステムの構想・開発・導入を行う方(SIer、ユーザ企業等)
- ロボット構成部品を提供する方(装置ベンダー等)
- ロボット向けの高度な技術を研究する方(研究機関等)
1. Data driven: 従来手法の課題を解決
- 従来のアームロボットは、予め環境が整えられた工場等において所定の繰り返し動作することで自動化を行うという用途が大半でした。一方で、例えば小売店舗での品出し作業などのように「モノの種類が多い」「モノが存在する位置姿勢や種類にランダムさがある」「モノの種類の入れ替わりが高頻度で発生する」といった環境で動くロボットを作成することは、従来手法では現実的には不可能でした。なぜなら従来手法では、モノ1つ1つごと個別にその把持方法や扱い方をロボットに教える必要があり、その開発コストが都度かかる為です。取り扱うモノの種類が多かったり、供給パターンが複雑だったり、新たなモノが随時増えるようなユースケースでは、開発費用・開発期間が膨大にかかる為にロボット導入を諦めざるを得ませんでした
- 近年はAIを活用することでモノ1つ1つごとの教示することなく複数種類のモノを扱えるシステムも登場を始めましたが、主流であるモノのデータベースを持たない方法(モデルフリー手法)では、モノを正確にハンドリングすることが難しいという課題があります
- uroboros projectでは、この問題を解決する為のキーとなるのが、AIとデータベースを活用したData driven roboticsだと考えています。モノを把持し扱う為に必要な情報をデータベースに貯め、そのデータをAIで処理することによって、人間のようにどんなモノでも掴んで正確な作業ができるアームを備えたロボットを実現可能にします
2. Reusable: 再利用可能なソフトウェアへ
- また、高度なロボットの開発費の多くを占めるソフトウェア開発費用を下げる為には、ソフトウェアを集積し再利用性をあげることが不可避だと考えています。現在ロボット用のソフトウェアは一点モノとして個々のシステム毎に一から開発されるケースが多く、ソフトウェアの再利用がほとんど進んでいません。その理由の一つが、ロボットを構成する部品を制御する為のソフトウェアIFの標準化がされておらず、違うメーカの部品を使おうとするとソフトウェアを作り直す必要があるという現状です
- uroboros projectでは、ロボット部品へアクセスする為のドライバーを共通的なIFで提供することによって、一度作成したソフトウェアを別メーカーの部品に適用する際にも、ソフトウェアを変更せずに済むようにします。また、ソフトウェア部品間のIFを定義することでモジュール化を促進します。このようなソフトウェアの再利用がしやすい環境・異なる知見を持つ人々が役割を分担して高度なシステムの作成に貢献しやすい環境(=フレームワーク)をつくることで、ロボット用のソフトウェアソリューションを提供する企業が増え、都度開発に比べてソフトウェアのコストが下がり品質が向上するようなエコシステムの実現を目指しています
3. Open: 社会への貢献
- このような賢いロボットを開発する上で必要となるデータベースや標準的なフレームワークは、社会で共有する基盤(ロボット用インフラ)として誰もが利用できるように整備していくことが好ましいと考えています。uroboros projectは、ロボット業界やNEDOの支援を受け非営利でプロジェクトを遂行していきます
- uroboros projectの成果ソフトウェアは商用利用可のOSSとして公開していきます。ロボット業界でビジネスを行う企業が「uroborosを核として利用し適宜必要な要素を追加・変更することで新しいソリューションやロボットシステムを生み出す」という開発方法を選択肢の1つとしてとれるよう基盤を提供していきます
開発内容
- 狙いを実現する為に必要な要素として、主に2つのシステムを開発しています
- uroboros cloud: クラウド上で動作するオープンなデータベースシステム
- uroboros connect: AIとデータベースの利用を考慮したROS2上で動くタスク指向のロボットフレームワーク
- 開発範囲
- uroboros connectは、uroboros cloudのデータを活用して動作するロボットシステム実装のリファレンスです。uroboros connectは、各種ソフトウェアモジュールが協調動作する為のIF定義や、ソフトウェアの再利用性を向上させる為の抽象化ブリッジ・ユーティリティ実装等の「核となる実装」を提供しますが、下記は提供しません。
- 直接提供しないもの
- ロボット動作を行う為の具体的な処理や各種ロボット部品を制御するドライバ等のソフトウェアモジュール
- ロボットユーザとの接点/運用の為のUI等
- 上記はuroborosを利用する各開発者(ソフトウェアベンダー/部品メーカー/SIer等)にて用意する必要があります
- ソフトウェアモジュールを容易に探索し組み合わせ可能にする為のカタログ化は、uroboros cloudにてサポートします
- 直接提供しないもの
- 詳細は今後公開するドキュメントを参照ください
- uroboros connectは、uroboros cloudのデータを活用して動作するロボットシステム実装のリファレンスです。uroboros connectは、各種ソフトウェアモジュールが協調動作する為のIF定義や、ソフトウェアの再利用性を向上させる為の抽象化ブリッジ・ユーティリティ実装等の「核となる実装」を提供しますが、下記は提供しません。
- 開発状況
- 基本設計は草案を作成済みでありフィードバックを受け継続的に改訂を行っています
- 現在ソフトウェアの実装とデータベースの整備を実施しています
リリース予定
- 2024年春ごろ:ドキュメント公開(設計書等)を予定しています
- 2024年夏ごろ:ソフトウェア公開(オープンソース)を予定しています
プロジェクト参加者
- Developers
謝辞
- 本プロジェクトはNEDOの助成を受け運営しています
問い合わせ
- お問い合わせは下記にお願いします
- ROBOCIP uroboros project事務局
- pj1db-support@robocip.or.jp